設立趣旨

buildingSMART(旧 IAI)とは


今日の建設業界は、多くの業種によって構成されています。それぞれの業種は、独自の専門用語、技術そして情報の表現と伝達方法によって独立して発達してきました。こうした結果、各業種間で情報を共有する場合に多くの問題を引き起こしてきました。同じ業種の中でさえ、プロジェクト情報の損失やコミュニケーションの困難さが存在します。共同で作業するような場合、プロジェクト費用の追加が莫大になっています。

例えば、デンバー国際空港の場合では、プロジェクト実施中に発生した問題点が新聞紙面で大きく取り上げられ、建設業界のCADアプリケーションが、データを共有化するための機能をほとんど持っていないと言う点が指摘されました。これは、設計者が作業を開始した時点で、20以上の異なる業種が、さまざまなプラットフォームのCADとサードパーティーのアプリケーションを使用していたことにより、各業種間で正確なデータ交換ができなかったことが原因となっています。

このことにより、次の2つの解決策が考え出されました。

  1. ソフトウェアのプラットフォーム統一による方法

    この方法は、いくつかの設計会社にとっては、新しいソフトウェア、さらにはハードウェアの購入にかなりの出費が必要となり、しかも、スタッフは、新しいツールを熟練する必要が出て来ます。


  2. アプリケーション間共通部での情報交換による方法

    この方法は、会社にとっては最も慣れた方法で作業をすることができるが、一部データ欠落などの問題があります。(例えば、DXFファイルによる変換)

図:概念イメージ

結局、経済的な理由で後者の解決策が選ばれました。

上記のデンバー国際空港プロジェクトは、今日の建設業界の代表的な状況を示しています。

データ共有化による相互運用(Interoperability)をソフトウェア上で解決できてないということは、いろいろな面で生産性の効率化において問題となっています。このことは、建築ライフサイクル、すなわち、設計、施工、および保守管理において、非効率的な作業過程をもたらしています。多くの担当者はライフサイクルの中で同じような作業状況に遭遇し、何度も情報の追加や検索を行わなければなりません。しかしながら、高度情報化時代にありながら、ほとんどの作業で多くの無駄が発生しています。

このことからbuildingSMARTでは、データを共有化し、相互運用するための活動を行います。具体的には、コンピュータを利用した高度情報化に対し、標準化を図り、異なるソフトウェア・アプリケーションでも利用できるデータの共有化とその活用の実現化を目的としています。